札幌にイギリスの古い家具や食器を扱うお店があります
たまに覗きに行くと、1,2時間はすぐに経ってしまいます
100年も経つ家具たちは、使い込まれて丸みを帯び、艶が出ます
小さな傷や凸凹があったりしますが、
どれもその家具の顔になっていて、やわらかで品格があります
ある日、そこの店長さんが教えてくれました
1920年前後、ヨーロッパでキクイムシが大発生しナラの木が大量に枯れてしまったのだそうです
ナラの木は家具だけでなく、ワインやウィスキーの樽にも使われます
北海道には、世界的に良質のミズナラの木が育つのだそうですが
その当時は町や道をつくるためにその多くが伐採
切り倒されたミズナラがヨーロッパ、イギリスに渡ったのだそうです
店長さんは毎年、イギリスに買い付けに行きます
そして出会った家具たちに一緒に北海道に帰ろう、と話しかけるのだとか
準備中のギャラリーショップとカフェ。どちらにもイギリスの古い家具を置きました
もしかしたら、生まれた土地に帰ってきたミズナラの木かもしれません